骨粗しょう症について

骨粗しょう症イメージ

骨粗しょう症は、骨の量が減少し、骨がもろくなって骨折リスクが高くなってしまう疾患です。骨に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル量(骨密度)は、年を重ねるとともに減少していきます。この骨密度が減少をきたすことによって骨粗しょう症と言われる状態になります。具体的には、背骨が体の重みでつぶれる、背中が曲がってしまう、あるいは変形による圧迫骨折をきたしたりします。さらにちょっとした転倒でも骨折してしまい、要介護状態に陥る方も大勢いらっしゃいます。

骨粗しょう症の診断要件

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  1. 骨密度がYAM(若年成人平均)の70%以下の場合
    ※この場合の骨密度は原則として腰椎または大腿骨近位部骨密度といたします。
  2. 脊椎圧迫骨折または大腿骨頚部骨折の脆弱性骨折がある場合
  3. それ以外(手関節、肋骨など)の脆弱性骨折があり、YAMが80%未満の場合

骨粗しょう症の治療

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骨粗しょう症と診断された場合は、その状況に応じて治療を開始いたします。骨や全身の状態を調べるため、血液検査をする場合もございます。

薬としては、ビスフォスフォネート、活性型ビタミンD・SERMなどの飲み薬のほか、最近では効果の強い副甲状腺ホルモン剤(テリパラチド)・デノスマブなどの注射も使用されており、現在も新薬の開発が進んでおります。どの薬が良いかは、個々の状況によって変わりますので注意が必要です。

また骨粗しょう症の予防や治療は、薬だけではありません。
骨粗しょう症にならないよう、以下の日常生活での注意も大切です。

  1. カルシウムの多い食事
  2. 適度な運動
  3. 日光浴

DEXA法

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当院では、要介護・寝たきりなどの大きな要因である骨粗しょう症の診断と治療に力を入れており、DEXA(デキサ)法を用いた正確な骨密度測定を行っています。
骨粗しょう症の診断では、特にDEXA法による検査が重要となります。これは、日本骨粗鬆学会ガイドラインで定められているX線骨密度測定装置です。微量な2種類のX線を照射することにより、従来の骨密度検査よりも高い精度で骨密度を測定できます。この検査ならば、撮影台に横になっていただくだけで検査できますし、痛みもなく短時間で行えます。被ばく量も少なく、患者様にとっても安心して受けられる検査です。

DEXA法による検査で早期に骨粗しょう症の傾向が分かれば、患者様にとって最適の治療計画を立てることができます。当院では、まず骨粗しょう症の予備群を見つけるための骨密度検査を行っているので、お気軽にご受診ください。